暑さ対策グッズを試す ~ サンコー水冷クールベストLite編 ~
これまでの暑さ対策グッズを試してみて、試した感覚としてはファン付きベストについては、炎天下で使う分にはちょっと不安が残り、かといってマスクした状態でネッククーラーだけというのも不安というところがあった。
そこでもう少し効果的なものということで水冷のベストを調べてみることにした。
原理としては冷却パイプが編み込まれているベストに、タンクに入った冷水をポンプでベストに循環させて体を冷やすというものでここ最近通販サイトでパラパラと見ることがあったのでどれくらいのお値段かということで物色。
個人的にはJAXA監修の水冷ベストがいいかなと思ったのだが、お値段は7〜8万円代ということで、断念。
他の商品を見ていたが大体4万円〜7万円代ということで「これは無理かな」と諦めかけていた頃、サンコーの「水冷クールベストLite」を見つけた。
商品の原理自体は他の製品と同じものだが、冷却水が冷やす範囲が少し小さめとなっている。しかし他の製品と比べると半分くらいの価格であり、少し高めだが何とか試せる価格だったため購入。
パッケージ自体は、箱の中に本体とバッテリーがと説明書が入っているという簡単なもの。
本体の背中からベスト部分は、メッシュと冷却水の循環パイプが見える。
ベスト部分、他の冷却ベストだとかなり複雑に循環パイプが這わされているのだが、この商品は結構あっさりした配置になっている。
ベスト部分にはポケットが一つずつあり、循環ポンプを動かすバッテリーや、スマホを入れられる。
本体の背中部分にあるジッパーを開けると冷却水を入れるタンクと循環用のパイプが見える。
スイッチはネッククーラーと同じタイプで強・弱・エコという切り替えになるらしい。
バッテリーは10000mAhのものが付属していた。
マニュアルだと、タンクの蓋を開けて水を400mlと氷を1L入れて使用することとなっていて、サンコーから専用の氷を作る製氷皿もでているのだが、とりあえず自宅にあった保冷剤(50g x 15)と水600mlを入れて試してみた。
スイッチを入れると、ポンプの音とともに冷水の循環が始まり大体20〜30秒くらいしてくると背中やベスト部分が冷える感覚が、強だとポンプの音がかなりうるさくしかも振動が体にくるのだが、弱にするとだいぶ音が小さくなり冷感もそれほど変わらないので、使用開始直後は強で動かして冷えてきたら弱にするのがいいだろう。
ということでファン付きベストと同じく、ネッククーラーを付けて炎天下の中2時間ほど歩いてみたのだが、ファン付きベストと比べると冷えている感覚がかなりあり、汗の方もダラダラ書いていたのが額に薄っすらといったところとなった。
時間とともに保冷剤が溶けると汗の量も増えてきたが、それでもファン付きベストを着ていた時と違って体力が削がれる感覚もなく結構軽快に歩くことができた。
結露については原理上あるだろうと思っていたが、ベストを付けている服の接触部分が濡れるといったところで、コットンのTシャツを着ていた場合かなりジメジメしてしまうので速乾性の高い服を着ていた方が良いのではと思われる。
冷却効果のある時間は、サンコーのサイトだと4時間くらいということだったが、実際に歩いてみた感じでは2時間ほど歩いた後にタンクを触ってみると確かに冷たく、ベストの循環パイプには温度差のために結露していたりするのだが、それほど冷たいという感覚は無く、大体2時間前後くらいを目処に保冷剤の交換もしくは氷を入れるという使い方が最適なのではと思う。
使用後タンクから水を捨てようとした時に気付いたのだが、水を捨てるのがかなりやりづらい。
マニュアルではタンクを本体から外して水を捨てるような内容が書いてあるのだが、タンクにつながっているパイプを取り外すのが厄介でしかもパイプの中に水が入ったままなので、マニュアル通りだと
1. パイプの接続部分を外して、タンクを外す
2. タンクの水を捨てる
3. もう一回タンクを接続してポンプを動かして循環パイプの水を抜く
4. タンクを外す
5. 水を抜く
6. タンクを付ける
という面倒なことになるので
1. タンクを外さずに水を捨てる
2. 大方捨てた後に、一旦循環ポンプを動かして水を抜いてから再び捨てる
とした方が圧倒的に手間がないので、こうした方がいいだろう。
あと、背中のタンクが結構厚みがあり、付けた感じがちょっとしたザックを担いでいるように見えるところもちょっと気になる点で、下着のように着るというより野外で何かする場合にTシャツの上に付けるのがメインかなと思う。
ファン付きベストと比べると、氷や保冷剤を用意しておく手間や戻ってから水を捨てる手間が等が諸々あるが効果は段違いであり、これで冷却効果のある時間が長くてタンクの水や氷の出し入れがしやすかったら理想だったのだが、今のところお手頃価格で野外で効果的に体を冷やすことのできる製品なのではと思う。
こうなるとやはり他の製品を使ってみたいなと思うが、購入できるような予算もないので当面はこれを使っていこうかと。